必死のパッチ

2017年7月21日 読書
先日読んだ上岡さんの本に度々、桂雀々さんのお名前が出ていたので気になって読んでみました。

「必死のパッチ」桂雀々

必死のパッチとは...色々といわれはありますが、 関西における「一生懸命」の最上級語です。

使い方としては、必死のパッチでがんばります。などなど。

落語の事が主に書かれていると思っていたので、専門用語はわからないし、気を張って手に取りましたが、落語に辿り着くまでの道について書かれていました。主に少年時代のお話です。
壮絶でいて面白くて一気に読んでしまいました。今年、面白くて最速で読めた本かも。アメリカンドリームならぬ、オオサカンドリーム。

11歳で母親が蒸発、翌年に父が行方不明。
よって、中学生して一人暮らし。
一人暮らしの家に借金取りが取り立てにきたり、ガスは止められ、電気は止められと一人暮らしの中学生に容赦ない災難が押し寄せます。
一人の寂しさゆえに、大きな声で一人で色んなものにツッコミを入れていないと精神を保てない日々。悲しいような面白いような、色々な表情をしながら読みました。
成功された雀々さんってわかっている今だから、笑いに変わっているんですけど、ひとつひとつのエピソードは本当に壮絶。知人なら全く笑えないレベルです。
ちなみにホームレス中学生の田村裕さんが、帯に「はっきり言って、ホームレスの方が楽でした。」と、コメントを綴られています。笑

笑いあり、涙あり、心に残る一冊になりました。
雀々さんの落語も聞いてみようと思います。

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