「やけっぱちのマリア」 手塚治虫

1970年に週刊少年チャンピオンに掲載されていた手塚先生の性教育学園ラブコメディです。なんでも「手塚治虫の三大性教育漫画」のひとつなんですって。
残りの二つは「ふしぎなメルモ」「アポロの歌」。

主人公のやけっぱちは、3歳の頃に母を亡くします。
やけっぱちの甘えたい寂しい気持ちが女性の生霊となって、やけっぱちの父の持っているダッチワイフに憑依します。その憑依したダッチワイフの女の子がマリア。
やけっぱちの分身であり、彼の寂しい気持ちを知るマリア。お互いに惹かれていきます。
性教育と男女の心と身体の成長を押し付けがましくなく教えてくれるような内容です。やんちゃで血気盛んな主人公のやけっぱちが、徐々に女の子に優しくなっていく様が頼もしく、一方、ダッチワイフのマリアの最後の謙虚な姿勢に溢れる女心を感じました。
性教育はもちろん、哲学的でもあり、人の優しさに触れられるような漫画でした。

しかし、手塚先生の漫画のヒロインにダッチワイフものがあったなんて。笑

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