ラバー・ソウル

2014年12月22日 読書
これは一本取られてしまいましたねぇ~。

「ラバー・ソウル」  井上夢人

ざっくりあらすじ。
生まれながらに、病気のせいでルックスにハンディキャップを持つ主人公。
不細工どころの話ではなく、顔見るなり叫ばれたり、石をぶつけられたりする始末。
36歳までの間、学校では虐められ不登校になり、親からも愛されず育ちます。しかし、超お坊ちゃんの為、お金には一切困っていません。
洋楽が大好きで特にビートルズに関しての知識があり、音楽雑誌への記事の投稿により少しの収入を得ています。
そんなある日、モデルの女の子に一目惚れ。
主人公にとっては、36歳にしてはじめて好きになった女性。
相手には鼻にもかけられていませんが、一方的な片思いと妄想がスタートします。尾行はもちろん、インターネットや盗撮用のカメラを駆使して彼女を毎日監視するようになる彼。

600ページ程ありましたが、怖いやら気持ち悪いやら面白いやらで、ぐんぐん読み進める事ができました。
語り手が順番に代わっていくスタイルの文章も楽しかったです。
カッコよければ、情熱的で済まされるものも、そうでなければ恐怖と怒りの対象となってしまうのですね。
誰かの役に立って感謝されると嬉しい気持ちは多かれ少なかれ、、どんなルックスの持ち主であれ同じ。
ラストは、自身の身の程を知り尽くしている彼の気持ちは切なかったです。
ビートルズのお話もたくさん出てきて、ビートルズ好きの方はプラスで楽しめると思います。

やられました~。

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