「小森谷くんが決めたこと」中村航

優しさの中にキリッと光る中村航さんの文章が好きです。
今作も、中村航節が炸裂してます。

ごくごく普通の小森谷くんの生まれてから現在までの30年程の人生を綴った小説です。
いい三十路の私、まさに小森谷くん世代でして、小森谷くんの人生と共に自分の人生も重ね合わせてムフフとさせて頂きました。
ファミコンにバック•トゥ•ザ•フューチャーにポケベルに深夜ラジオ、ブルーハーツに就職氷河期、スターウォーズ、衝撃的な宇多田ヒカルのデビュー。
この時は、私はこんな事してたなぁ、あんな事があったなぁと思いださせてくれました。
私も小森谷くんと同様に新百合ヶ丘のワーナーマイカルシネマに通っていた事があったので、懐かしさも倍増。わぁ、新百合!ってなりました。
ささやかな毎日の積み重ねが現在を作っているのですね。

小説というより、小森谷くんと卒業アルバムの最後に掲載されている年表を見ながら一緒に話しているような気持ちになりました。

過去に飲み会の席で、パーリラ♩パリラ♩パーリラ♩ハイ♩ハイ♩なんて合いの手を入れちゃったような人は、ぜひ。
この合いの手は、全国共通だったのですか?笑
○○さんの、ちょっといいトコ見てみたい!

懐かしく優しい気持ちになれた一冊でした。

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