よるのふくらみ

2014年8月14日 読書
窪美澄さんの本を読んでハズレたと思った事が一度もありません。
「よるのふくらみ」 窪美澄
今回は、ありがち?な三角関係のお話なんですが、各自の目線で丁寧に描かれています。

この物語は、地元の商店街で育った3人のお話です。
みひろが、圭祐(弟)に無意識に魅かれていること気が付いた頭が良くてハンサムな圭祐(兄)が、先手を打ってみひろと付き合うのですが・・・。真逆タイプの圭祐(弟)もまた別の彼女ができて・・・。

友人とふと兄弟トークになった時のことです。

友人 「私って、そういえば次男とか三男としかつきあった事がないし、長男を好きになった事がない。」

私 「え??私は逆で長男気質の人を好きになる事が多いかなぁ・・。何か背負ってたり責任感の強くて、抑圧されてそうな人が好きかなぁ。笑」

友人 「長男と次男では、気質が違うよねぇ。たいてい弟の方が好き勝手な事していそうな人が多いよね。笑」

これは勝手な理想と思い込みなんですけれど、自分のタイプはこうで、こうこうこういう人が好きという想いがあって、これが案外、真逆のタイプに癒してもらったり、魅かれたり、付き合ってみたりするとうまくいってしまう事があるんですよね。
ギャルなんて嫌い!ケバいし、黒髪の美少女最高!なんて言ってる男の人もギャルの女の子偏見で見ていて知らなかっただけで、話してみると楽しいしかわいいところいっぱいあるし。なんか好きかもしれない・・・。なんて思った事はないですか?笑
普段は意識してないような人に魅かれてしまうリアルさも描かれています。

人を好きになると芽生える抜きん出たいズルい感情や、自分を汚さないまま相手を手に入れたいという保険をかけたような計算高い恋愛が非常にリアルで面白かったです。
恋愛をするとカッコイイばかりでは終われませんから、情けない自分、カッコ悪い自分、行動と思考の矛盾に向き合ったり乗り越えたり、あるいは乗り越えられなかったりしながら3人が成長していく物語です。
続きが気になっていっきに読めました。

辛くても平静を装いがちな方、ぜひに。笑

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索